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人間関係もマインドフルネスで改善する?

こんにちは。医師でマインドフルネス講師の植田真史です。今回は人間関係とマインドフルネスについてお話しします。

ピープルストレス

他人はときに大きなストレスの原因となりますよね。私たちは他人によって生活が支配されていると感じたり、人の期待に応えられなかったり、人が自分の感情を考慮しないと感じることがあります。これは特に、一緒に生活している人や仕事をしている人など、避けられない人間関係で顕著です。愛する人との関係も、喜びだけでなく、ときには苦痛を伴うこともあります。しかし別の見方をすれば、人間関係はマインドフルネスを実践する機会となります。それによって、いわゆる「ピープルストレス」を軽減することができます。

衝突への対応パターン

私たちのストレスは、外部からのストレスだけでなく、自分自身の認識、思考、感情、行動から発生することもあります。人間関係でのトラブルでは、自分自身の認識・思考・感情に基づいた「闘争・逃走反応」を引き起こすことがあり、これは事態を悪化させる可能性もあります。「闘争・逃走反応」のようなパターンを含めて、私たちの多くは、対人関係での不快な出来事や衝突に対応するための習慣的なパターンを持っています。これは一般的に両親からの大きな影響を受けています。

受動的・攻撃的を超える

人によっては、他人との衝突や怒りの感情に脅かされ、衝突を避けるためには譲歩を厭わない人もいます。その場合、自分の本当の気持ちを隠し、受け身になったり、相手をなだめようとしたりする傾向があります。一方、どんな場でも衝突を起こし、権力と支配の観点から人間関係を作る人もいます。このような人は、攻撃的で敵対的な態度を取りがちで、自分の行動が他人にどのように受け止められているかを意識することはあまりありません。しかし私たちには防御的・攻撃的な行動を超えた選択肢もあり、それを選ぶ力を意識的に養うことが大切です。

マインドフルネスによるコミュニケーションの改善

対人関係において、私たちは反応に流されるのではなく、対応を選択することができます。自分の感情や気持ちをはっきりと自覚できていれば、恐怖や不安にとらわれることなく、相手の受け止め方も意識しながら、自分の意見を相手に伝えることができます。自分の感情や気持ちを自覚するにはマインドフルネスは有効な手段であり、マインドフルネスをコミュニケーションに取り入れることで、人間関係が劇的に改善される可能性があります。

反対意見を持つ人との対話はストレスになることもありますが、脅威や怖れに反応すると、自分と相手側の対立構造に陥りがちになり、コミュニケーションをとることは困難になります。ある限られた視野にとらわれていると、自分と相手を含めた関係や状況全体を認識することができません。しかしマインドフルネスによって自分の感情や思いや感覚を見つめ、相手の視点も考慮する余白を持ち、関係や状況の全体像を視野に入れられれば、見えない境界線が解消され、新しい可能性が生まれるかもしれません。


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