こんにちは、医師・マインドフルネス講師の植田真史です。今回はマインドフルネスストレス低減法（MBSR）とは何かということを簡単にご説明します。MBSRは、日常生活でのストレスを軽減し、心の平穏を得るための素晴らしい方法です。
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■マインドフルネスストレス低減法（MBSR）とは？
マインドフルネスストレス低減法（MBSR）は、ストレスを軽減し、心身の健康を向上させるための8週間プログラムです。マインドフルネスを中心にしたアプローチにより、日常のストレスに対処する手段を習得します。
マインドフルネスは、過去の後悔や未来の心配事などから距離を置き、現在の瞬間に集中する力を育みます。これにより、日常のストレスや不安から離れて、現在の瞬間を豊かさを感じることができます。
マインドフルネスの実践は、自己認識を高め、自分自身の感情や思考のパターンに対する理解を深めます。感情や思考のクセに対応する力を養うことにより、人間関係の改善にも繋がります。
■MBSRの主な内容
MBSRでは実践を中心に、対話や講義で構成されます。実践については主に以下の３種類が柱となります。
【瞑想】
瞑想を通じて、心を静め、現在の瞬間に集中します。自動的な考えごとが起こったら今の現実に戻ることを繰り返すことで、「今ここ」に戻る力を養い、心の平穏を取り戻します。
【ボディスキャン】
ボディスキャンは、体の隅々の感覚に注意を向け、現在の自分自身の身体に集中して向き合います。これによって身体感覚を通じた自己認識が高まり、集中力が養われるとともに、身体と心の深いくつろぎが得られます。
【マインドフル・ヨガ】
簡単なヨガのポーズや動作を通じて、自身の身体の適度な限界の感覚と親しみます。これにより、体と心の繋がりを深め、日常生活でストレスが溜まりすぎたり無理をしたりしたときに自覚しやすくなります。
■MBSRの主な効果
MBSRの8週間によって、以下のような効果があると実証されています。
【ストレス軽減】
MBSRは、集中力を高めて「今ここ」の現実に戻る力を養うことで、頭の中で嫌な考えやイライラや不安などが起こっても、それらにとらわれない力を高めます。これによって、日常で直面するさまざまな問題に対して、感情に流されずに落ち着いた対処が可能になります。
【心身の健康】
マインドフルネスの実践は、ストレスを軽減して心の平穏をもたらします。それにより、心の落ち着きを取り戻すだけでなく、ストレスが原因となる症状を抑えて、身体の健康も増進します。幅広い面で心身の健康に貢献することが医学的な研究で実証されています。
■まとめ
マインドフルネスストレス低減法（MBSR）は、日常生活でのストレスに対処し、心の平穏を見つけるための画期的な手段です。マインドフルネスを通じて、嫌な思いやつらい感情にとらわれずに、今の瞬間の現実に潜む豊かさを味わいましょう。自身の心と身体の繋がりを深め、何気ない日常生活に幸福感を見出す一歩となることでしょう。
