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瞑想で言語化してもよい?

みなさんこんにちは^^ 現代マインドフルネスセンターMBSR講師の植田真史です。

瞑想の世界では「言葉ではなく直接に感覚を感じとる」というガイドがされますが、一方で体験を言葉として他の人と共有する「シェアリング」や文字として紙に記す「ジャーナリング」という方法もあります。「瞑想」と「言葉で表現すること」は両立するのでしょうか?

今回のYouTube瞑想ライブでは、「瞑想と言語化」というテーマでお話ししてみました。この動画を見れば瞑想と言語化の関係性、両立の可能性について理解が深まるでしょう。

ぜひ以下の動画をチェックみてくださいね!解説は15:13から始まります。


「今日は、言語化と瞑想についてお話ししたいと思います。2日ほど前にいただいた質問について、私が考えることをお話しします。

ご質問の内容は、心の中のことを紙に書き出して整理するという作業が、瞑想においても行われるのかというものでした。また、紙に書かなくても、瞬間瞬間の心の状態に気づくだけで、心の悩みやわだかまりがほぐれるのか、という質問もありました。

まず、紙に書くことについてですが、MBSR(マインドフルネスストレス低減法)では、日々の瞑想の中で感じたことや発見したことを記録する日誌をつけます。これは必須ではありませんが、記入用紙やWebアプリなどを使って記録することが推奨されています。ジャーナリングといって、今の心の状態を書き出すことも、マインドフルネスの一環としてよく紹介されます。

次に、瞬間瞬間の心の状態に気づくだけで心のわだかまりがほぐれるのかという質問についてです。理論的には、その瞬間に起こっていることに言葉を介さず気づき続けることで、心のわだかまりがほぐれていく可能性はあります。しかし、いきなりその状態に到達するのは難しいです。そのため、言葉は補助輪のような役割を果たします。言葉を使って思いや感情を表現し、それを観察しやすくすることで、徐々に言葉を使わずに直接感じ取る力を養うことができます。

言葉を使わずに瞑想できるようになることを目指すのではなく、言葉を使って観察しやすくすることが大切です。究極的には、言葉を使わずに感じ取る力が鍛えられていくことを目指しますが、それはあくまで方向性の一つです。

もう一つ、言語化と瞑想に関する興味深いお話を紹介します。思いや考えは、言葉なしでは存在しないのではないかと感じるかもしれません。ある時期、私もそのように感じていました。たまたまですが、他の言語や外国語を学ぶことに関する動画を見ていた際に、「メンタリーズ」という言葉を耳にしました。

例えば、「ジャパニーズ」や「チャイニーズ」のように、「~イーズ」とつくと「~語」という意味になりますよね。同様に、「メンタリー」という言葉は「心」や「精神」という意味があり、「心の言葉」という意味で「メンタリーズ」という概念を提唱している人がいるようです。

どういうことかというと、例えば「リンゴがある」と考えるとき、私たちは毎回「リンゴがある」という言葉で考えているわけではないと思うんです。そうですよね?おそらく、「リンゴがある」という日本語を毎回再生しているわけではなく、その言葉になる前に何かの思いが浮かんでいる。これを「メンタリーズ」、つまり心の言葉と言うのだと、私の理解が間違っていなければ、そういうことです。

このような動画を見て、なるほどと思いました。日本語や中国語のように言葉で表現する前に、認識や思い、考えがあるのだと。そして、例えば私が手を叩いた時、皆さんの中で「手を叩いた」という日本語が浮かびましたか?おそらく浮かばないと思います。その言葉を通じて手を叩いたことを認識しているわけではなく、すでに感覚を通じて情報が入ってきて、何らかの心の動きがすでにあると思うのです。「手を叩いた」という日本語が出てくる前に。

だから、その心の動きに注意を向けることが、言葉なしで観察するということなのかなと思います。このような方向性の話を紹介しました。なぜ言葉なしで観察するのかというと、最近よく言われていることですが、言葉はそのものではなく、要約したものであるからです。言葉の表現の仕方によって、その人の捉え方や要約の仕方によって、実際に感じている情報とは異なる形になるということです。

例えば、付箋をつけると目印にはなりますが、付箋自体は本の内容そのものではないということです。目次の方がわかりやすいかもしれません。本の内容を要約したものであり、実際に第1章で何が起こっているかは第1章を直接体験しないとわからないということです。

これを瞑想に置き換えると、言葉で表現したものは要約したものであり、実際に自分の感覚でどう感じているのかに注意を向けることが大切です。偏った見方や習慣的な捉え方ではなく、そのものを感じ取るということが瞑想の目的です。

ある方からコメントをいただきました。「初めまして。瞑想を始めて3週間ほどです。寝る前に瞑想をして、そのまま静けさを感じて寝るのですが、心のざわつきを抑えた反動か、急に頭の中がうるさくなって目が覚めることがあります。これは瞑想を続ければなくなりますか?」というご質問です。

これに対しては、一概に言えない部分があります。瞑想を続けていれば必ずなくなるとは言えません。もし、その状態が困るほどでなければ、もう少し続けてみて、頭の中のうるささの程度が軽くなるか、強くなるかを見極めてみてください。場合によっては、寝る前の少し前に瞑想を行うなど、時間を調整してみるのもいいかもしれません。

もし頭の中がうるさくなることが減らない場合は、瞑想の時間を短くするなどの工夫をしてみると良いでしょう。一時的には心の静けさを感じているので、その効果を大切にしながら、適切な方法を探してみてください。

瞑想は、個々人に合ったやり方を見つけることが重要です。フィードバックを基に調整を繰り返し、自分に合った方法を見つける過程が瞑想の一部であるとも言えます。

今日は少し長くなってしまいましたが、参考になれば嬉しいです。録画で見ている方も、コメントやご質問があれば、コメント欄に入力してください。それが次回のライブのテーマになることもありますので、ぜひお願いします。もしよろしければ、いいねボタンを押していただけると継続の励みになります。また、多くの方に動画が紹介され、瞑想が広がるきっかけにもなりますので、ぜひお願いします。

毎朝瞑想に関するお話やご質問への回答のライブを行っていますので、チャンネル登録もぜひお願いします。概要欄には、無料のオンライン定期瞑想会やマインドフルネスのプログラムのご案内もありますので、チェックしてみてください。明日は月曜日なので、5時から行います。他の曜日は6時からです。

それでは、今日はこれくらいにします。皆さん今日もご参加いただきありがとうございました。今日も一日心穏やかに過ごされることを願っています。では、失礼します。ありがとうございました。」


植田のYouTubeチャンネルでは、毎朝の瞑想ライブを通じて「心穏やかに生きる」ヒントをご紹介しています。ぜひチャンネル登録をして、心穏やかな日々への道を一緒に歩んでいきましょう^^


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