こんにちは^^ 医師・マインドフルネス講師の植田真史です。
今回はマインドフルな詩をご紹介したいと思います!
時 坂村真民
日の昇るにも
手を合わさず
月の沈むにも
心ひかれず
あくせくとして
一世を終えし人の
いかに多きことぞ
道のべに花咲けど見ず
梢に鳥鳴けど聞かず
せかせかとして
過ぎゆく人の
いかに多きことぞ
二度とない人生を
いかに生き
いかに死するか
耳かたむけることもなく
老いたる人の
いかに多きことぞ
川の流れにも
告げ給う声のあることを
知ろうともせず
金に名誉に地位に
狂奔し終わる人の
いかに多きことぞ
生死事大無常迅速
時人を待たず 臆々
<<坂村真民(さかむら しんみん) >>
1908年(明治42年)、熊本県生まれの詩人。
いかがだったでしょうか?
忙しいとついつい目の前のことに集中できず「あれをやらなきゃ、これをやらなきゃ」と
あちこちに注意が逸れてしまい、今にとどまるということができなくなってしまいますよね。
マインドフルの反対、マインドレス(心ここにあらず)状態ですね。
人々の日常の活動がどれくらいマインドレスに行われているのか調べた研究※によると、
目の前のことに集中できていなかった活動がなんと46.9%にも上ったそうです。※Kililngsworthら(2010)
目の前のことに注意を向けることができず、いつの間にか人生を終える人がいかに多いことか…
坂村真民が心配したことが切実に感じられます。
今回の詩は「いまここにとどまること」の重要性を教えてくれますね。
私たちは「いまここにとどまる手段」としての五感を与えられています。
太陽の光、月の形、花の香り、鳥のさえずり、川の音…
もう少しマインドフルに世界を感じてみようよ、という作者からのメッセージかもしれませんね。
瞑想はまさに、感覚を通じて「いまここ」にとどまる練習です。
瞑想を通じて忙しい日常の中に少しでもマインドフルな時間を持ちませんか?
人生をいつの間にか終えないためにも、ぜひ一緒に瞑想を継続していきましょう^^
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