「今この瞬間に集中する」「意図的に注意を向ける」── 今回は、全3回シリーズの第2回として、マインドフルネスの定義に含まれる4つの態度のうち最初の2つに焦点を当て、具体例を交えながらわかりやすく解説していきます。
マインドフルネスにおける「注意の向け方」とは
マインドフルネスでは、注意の向け方に4つの態度があるとされています。
- 今という瞬間のなかで注意を向ける
- 意図的に注意を向ける
- 評価も判断もすることなく注意を向ける
- 手順に沿って注意を向ける
今回は、そのうち最初の2つについて詳しく解説していきましょう。
「今という瞬間のなかで注意を向ける」とは
「今という瞬間のなかで注意を向ける」とは、どういうことなのでしょうか。この点について、まずはマインドフルネスストレス低減法(MBSR)を受講した方の言葉を引用します。
私の人生は、今という瞬間の積み重ねでした。 これからも一つひとつの瞬間を生きていくでしょう。 年月の積み重ねではありません。 私に与えられているのは今という瞬間だけ。 それ以外にはありません。
(出典:ナディーン・ステア(八十五歳)、J.カバットジン 著、春木豊 訳(2007)『マインドフルネスストレス低減法』北大路書房 )
この言葉からもわかるように、私たちが実際に注意を向けることができるのは、過去でも未来でもなく、常に「今この瞬間」だけ。過去に起きたことを思い出すときも、未来を想像するときも、それをしているのは「今」という瞬間です。
例えば、「過去の後悔」や「未来への不安」にとらわれているとき、私たちはその思考に没頭し、「今ここ」に注意を向けることができなくなっています。マインドフルネスでは、「過去にとらわれている今」「未来を不安に思っている今」というように、あくまでも「今起こっていること」に注意を向ける態度が大切です。
「意図的に注意を向ける」とは
次に、「意図的に注意を向ける」についてです。この態度について理解を深めるために、一つ詩を引用します。
日の昇るにも 手を合わさず 月の沈むにも 心ひかれず あくせくとして 一世を終えし人の いかに多きことぞ
道のべに花咲けど見ず 梢に鳥鳴けど聞かず せかせかとして 過ぎゆく人の いかに多きことぞ
(後略)
(出典:坂村真民「時」より引用 )
現代の私たちは、仕事やスマートフォン、SNSなどに注意を奪われがちです。テレビを見ながら食事をし、LINEの通知でスマホを開き、さらにメールが来るとそちらに注意を移す──そんなふうに、私たちの注意は無意識のうちに絶えず移り変わっています。
「意図的に注意を向ける」とは、そのように流されるのではなく、「自分が今ここに注意を向けよう」と選び取る姿勢です。例えば、「この一杯のお茶に意識を集中しよう」と決めて、香りや温度、味わいをじっくり感じ取る。このように、自分で注意を向ける対象を意識的に選びそこに留まることが、マインドフルな態度につながっていきます。
まとめ
今回は、マインドフルネスの定義に含まれる「注意の向け方」の4つの態度のうち、「今という瞬間のなかで注意を向ける」「意図的に注意を向ける」という最初の2つについて解説しました。次回の第3回では、残りの「評価も判断もすることなく注意を向ける」「手順に沿って注意を向ける」について、さらに詳しく説明していきます。
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