本シリーズでは、マインドフルネスについて1から詳しく解説しています。前回の記事（はじめてのマインドフルネス①効果と目的）では、マインドフルネスの目的が「困難があっても、心穏やかに生きること」であるとお伝えしました。今回からは、その目的に近づくために必要な「3つの力」について、順番に解説していきます。第2回目となる今回は、その1つ目「注意力」について詳しく見ていきましょう。
マインドフルネスの3つの力とは
マインドフルネスを実践することで養われる力には、大きく分けて3つあります。それが「注意力」、「観察力」、「温かさ」です。この3つを少しずつ身につけると、私たちは「困難があっても、心穏やかに生きる」状態に近づくことができます。今回は、最初に身につけるべき土台となる「注意力」について解説します。
注意力とは
注意力とは、自分が意図した対象に意識を向け、それを保ち続ける力です。たとえば、皿洗いをしているとき、あなたの心はどうなっているでしょうか？今日あった出来事や、明日の予定など、別のことを考えていることが多いのではないでしょうか。実際、ある研究では、平均的な人は起きている時間の46%もの間、心がさまよっていることが分かっています。(Killingsworth MA, Gilbert DT. 2010)
このように、心がさまようのは自然なことですが、マインドフルネスでは「注意を意図した対象に留める」ことが重要になります。この力を鍛えることで、心の安定につながっていくのです。
注意力はマインドフルネスの土台
マインドフルネスでは、五感を通じてさまざまな対象を観察していきます。しかし、注意力がなければ観察自体ができません。そのため、注意力はマインドフルネスの実践における土台なのです。書籍では最初に注意力を鍛えるタイプの瞑想が紹介されていることもよくあります。
瞑想の代表的なものとして、呼吸に意識を向ける「呼吸瞑想」というものがあります。呼吸瞑想について詳しく知りたい方は、次の記事で紹介していますので参考にしてみてください。
まとめ
今回は、マインドフルネスの3つの力のうち、最初に身につけるべき「注意力」について解説しました。注意力は、マインドフルネスの実践を支える土台となる重要な力です。次回は、2つ目の力である「観察力」について詳しくご紹介しますので、どうぞお楽しみに。
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