今日はどんな話をしようかなと思ったんですけれども、ヨットの話をしてみようかなと思っています。
なぜそういう話をしようと思ったのかといいますと、実は今、動画シリーズをつくって読んでいるこの「フル・カタストロフィー・リビング」という本があるんですけれども、こちらの本のイントロダクションのところで、船乗りの例えが出てくるんですよね。
どういうことが書いてあるかを引用しますと、私が訳したものなんですけれども、内なる資源を結集して、うまく混乱に立ち向かうことができれば、ちょうど船乗りが風の圧力を最大限利用して船を走らせるように、困難そのものの圧力を利用して前に進むことができます、と書いてあるんですよ。
この「フル・カタストロフィー・リビング」という本は、まさに困難のなかでどのように生きていくのかとか、前に進んでいくのかっていうことを、テーマにしている本だと言って過言ではないと思うんですよね。
そのタイトルも「カタストロフィー」という、困難なことの中でどのように生きていくか、ということを表しているタイトルになっていることからも、わかると思うんですけれども。
そのことを、実は先々週ぐらいのメールマガジンに書いてみたんですよね。
すると読者の方からご質問いただきまして、ヨットや帆船が前に進むことができるんですか、という質問をいただいたんですね。
僕も実はその厳密な原理っていうのを把握していなかったので、これを機会に調べて、一見風が吹いてくる方向に進むっていうのは無理そうですよね、直感的には。
でも、どういうふうにそれをやってのけているんだろうか、ということに非常に興味がわいたので、今日はマインドフルネスに直接関係する話じゃないんですけれども、もし良ければ一緒にヨットが前に進む原理を勉強してみよう、というところで、動画を作ってみました。
では、こちらの動画をどうぞ。
実は斜め前に進むということを、帆の向きを変えながら繰り返していくことによって、結果的に前に進んでいくと、風が吹いている方に進んでいくことを可能にしているんだそうです。
いかがだったでしょうか?
今日はヨットの解説動画になってしまいそうなんですけども、せっかくなのでマインドフルネスと結びつけてみたいと思います。
ヨットに乗っている人とか、船乗りがどういうことをしているかと言うと、風が前から吹いている時でも、その方向に進んでいくために、刻一刻と変化する風の動きとか強さ、あるいは海の波の状況とかを正確に捉えて、自分の感覚を用いて、そして帆の向きを微妙に調整していくことによって、不可能なことに思えることを可能にしている、ということなんですよね。
これがマインドフルネスと共通しているところじゃないかな、と思うんですよ。
先ほど紹介した本で、ヨットのたとえが使われている理由だと思うんですよね。
マインドフルネスにおいても、いかに逆境という、向かい風の状況があっても、周りの状況を体の感覚を通して感じ取って、その上で自分自身の次に取る行動や態度を、マインドフルに選択していくことによって、少しでも事態が好転していくように試みる、工夫するということが重要になると思うんですよ。
というわけで、この例えは非常にマインドフルネス的な行動の取り方、態度の取り方を間接的に伝えてくれているものだなって感じました。
何か逆境のように感じた時は、このヨットの例えを思い浮かべていただけると、自分は次にどういう行動や対応を取ればいいんだろうっていうきっかけになるかもしれないので、 a
ちょっと頭の隅に置いておいていただけると良いかと思います。
というわけで今日はちょっと長くなってしまいましたけれども、これで終わりたいと思います。
ありがとうございました。